コラム:野球脳でサッカー/バスケットボールを考える人へ
日本には結構な経験者でもやたらと
野球感覚でサッカー・バスケ批評を行う人がいます
この記事ではそんな野球脳でサッカーを語る人の特徴についてまとめました
特徴1:データの野球・インテリジェンスのサッカー
野球をはじめとするアメリカンスポーツの多くは、選手個々のチーム貢献度がデータ化しやすいように設計されています
例えば
「エンジェルスは負けたけど、大谷は4打数3安打で自責点はゼロ」
「大谷自体は大活躍だったね」
なんて対話が野球では成立します
だから野球の日本代表選手も
監督によって大きく変動する事はありません
しかしサッカーの場合は
こういった選手能力のデータ化が殆ど出来ないので
選手評価が個々の判断(インテリジェンス)によって大きく変わります
有名な話はオシムさんから代表のバトンを受け継いだ岡田さんの逸話です
岡田さんは就任当初はオシムさんのサッカーをトレースするつもりでした
しかしそれではどうしても勝てなかったために
泣く泣く岡田さんなりのインテリジェンスで選手選考を刷新したのです
またトルシエ時代に「8人の明神と3人のクレイジー」という名言を残したほどの中核選手であった明神選手が、ジーコジャパン体制になった途端に招聘されなくなった事もインテリジェンス重視のサッカーを物語る逸話だと思います
このような現象は野球ではなかなかありません
特徴2:トランジションが理解できない
⚾️野球は🏐バレーボールや♟️囲碁将棋のように
攻守の切り替えでゲームが中断します
こういった競技をターン競技といいます
一方で⚽️サッカーや🏀バスケットボールは
攻守の切り替えに関わる技術であるトランジション能力もゲームの要素となります
従って
野球感覚でサッカー・バスケットボールを観戦・指導する方の中には
このトランジション自体が理解できていない人がとても多いです
試合中にやたらとしっかりフォーメーションを組んで守れ/攻めろと発言される方や
またこのリンクでご紹介している新型ゲーゲンプレスを聞いて強く反発する方の中には
野球脳率は結構高いです
特徴3:フォーメーション変更が理解できない
⚽️サッカーや🏀バスケットボール🏈アメリカンフットボールでは
フォーメーションによって選手の配備が大きく変わりますが
⚾️野球や🏉ラグビー、🏐バレーボールでは
ある程度フォーメーションがルールで固定されています
そのため
野球脳でサッカーやバスケットボールを語る人は
やたらと選手の個人能力で戦術を語りたがる人が多いです