「🏀9歩あるいてもトラベリングにならないマン」のお話
まずはこの動画を見て欲しい
彼の名はケンドリック・パーキンス
アメリカでは結構有名な「トラベリング王」なのだが
動画のシーンでは、プロレフリー3人がきっちりポジショニングしているのに
誰もトラベリングをコールしないし
観客もブーイングしない
パーキンスがトラベリングなのは明白なのに
何故彼はトラベリングをコールされないのだろうか?
この辺りの話は
🇩🇪🇫🇷成文法・大陸法と言われる「判定とは明文化されたルールを全面に出してなされるべき」と考えるドイツやフランス的な哲学感と
🏴🇺🇸不文法・英米法と呼ばれる「正義の完全文書化は困難」「判定は社会に息づく慣例・哲学感(コモン・ロー)によって行われるべき」と考える、イギリス(イングランド)・アメリカ的な哲学感との違いが鍵になると思う
つまり動画のシーンでは
「確かにトラベリングである事に違いはないが」
「ハイポストのピポットワークなんてゲームに影響ないから、いちいちコールしないし文句も言わないよ」
と解釈されたのだろうね
だから(ゲームに影響が出る)ディフェンスがしっかりプレスかけたシーンについての軸足がズレなんかは、すぐにトラベリングがコールされる
これと似たような話として
国際試合では完全ノーマークだと6〜7歩助走つけてダンクするなんてシーンがザラにあるのだが
不文律的に「そんな所でトラベリングは取らないし、(トラベリングを)取るな!」ってことになっているので、トラベリングがコールされる事はまずない
だから僕の先輩の国際レフリーなどはレフリー講習会で 「確かに3歩あるけばトラベリングである事は違いないが」 「明らかなノーマークでのダンクでトラベリングを吹くな!」と、我々後輩らに指導をしたりする
ちなみに僕の後輩にオーストラリア人のお父さんを持つハーフがいた
オージー仕込みのパワープレーが持ち味のとても才能のある選手だったのだが
彼は(※パーキンスほどのトンデモじゃあないんだけど)ハイポストのムーブが悉くトラベリングとコールされてしまう
日本では、ね
「軸足がズレた」「ピポットフットが不明確」
まぁ確かにレフリーの言う通りだから、当然クレームは入れなかったけどね
🇯🇵ちなみに日本は「『名目上は成文法だが、運営は不文法』という、世界でも珍しい司法体系である」と言われている
参考記事
果たして
ルールとは、我々の生活を豊かにする為に存在するのだろうか?
ルールを遵守すると、我々は豊かに・幸福になるのだろうか?
君はどう思う?